見る角度によって、表情を変える平屋の住まい。
和の雰囲気が植栽の緑や青々とした芝とマッチしていて、自然豊かなデザインに仕上がっている。深い軒下にはウッドデッキがあり、軒の陰が柔らかに差し込んでいる。
外が自然ならば、中も自然豊かな設計だ。床には日光杉、壁素材は珪藻土をあしらえた。電気をつけていなくても、日光杉と珪藻土の明るい色味で室内全体が明るく映って見えるのだから、これはまた不思議だ。
更に、自然素材ならでは調湿効果、敷地環境調査を経て、風の道を設計することもあり、通り過ぎていく風はさらりとしていて心地がよい。無垢床ならではの足元の温かさも何よりだ。
客人が来ることが想定された間取りは、随所に工夫が散りばめられている。
配置した和室は、気を使わせないよう玄関から直接行くことができる。もちろん、トイレへ行く時もリビングを通る必要はない。家事も気にせず、利用しやすいように、勝手口が設けられている。
他にも、日常の不をしっかり捉え、造作カウンターや収納棚の設置、ひとつひとつ細かくつくりあげたことで実現した理想の住まいとなっている。